甘酸っぱく、キュンと心がときめくいちご

Text by Yasuhiko Susaki & Staff K

2017.05.11

今回の食材は
世界規模では250種類もある「いちご」についてのお話です。

 

いちごは、老若男女問わず好まれる食べ物であり、姿かたちや色彩はデザインの世界でも多種多様に愛されているのではないでしょうか。

 

いちごの品種は、確認できているものは世界規模では約250種類になりますが、産地を競うように品種改良がされているので、まだまだ種類が増えそうです。

 

いちごの歴史としては、石器時代には、すでに「野生のいちご」が食べられていました。
栽培が始まったのは17世紀の頃(西暦1601年~1700年。徳川家康や春日局がいた頃)フランス、ベルギーあたりで、野生のいちご(エゾヘビイチゴ)を持ち帰り、畑で作り始めたと言われています。

 

品種改良を重ねて、日本では225品種が確認されており、世界のいちごの約9割が日本生まれなのです。

 

日本で本格的にいちごの栽培が始められたのは明治5年(西暦1872年)、福羽逸人(ふくばはやと)が【福羽】と言う新品種を発表。新宿御苑で栽培したものが皇室用の「御苑いちご」「御料いちご」と呼ばれ、庶民が買えるようになったのは、昭和になってからです。

 

でも、手軽に買えるようになったのは、昭和30年代にビニールハウス栽培が盛んになってからでした。日本人は昔からいちごが大好きなんですね。

 

ちなみに、いちごは「野菜」に分類されます。でも売り場ではくだものコーナーですよね。
学会や報告文では、1年生及び多年生の草本になる実は野菜、永年生の樹木になる実は果物と決められています。

 

しかし、市場では消費者の消費される形態にあわせて分類する為、くだもの売場に並びます。

 

 

食品図鑑 『いちご』

 

◆旬

メインの旬は3月~5月です。

もっとも出荷量が増えるのはクリスマスケーキでも人気の12月ですが、ハウス栽培時の光熱費等のコストがかかる事も含め、市場に出回るものは高額です。

いちご狩りは、1月~5月ですし、ホテルやチェーン店のいちごフェア等は2月くらいから開催されていますね。ほぼ1年中、いちごは市場に出回っていますが、6月~10月は輸入物のいちごになりますが、あまり生食と日本人には好まれない味わいです。

 

◆主な栄養成分

*ビタミンC
いちごといえば「ビタミンC」と言われるほど、ビタミンCが多く含まれており、5~6粒程度食べるだけで1日の必要量を満たすことができます。

ただし摂取しても、3時間程度で排出されてしまうので、3回に分けるか、夜に摂取すると効果的といわれています。

ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、ハリのある肌を保つだけでなく、シミやソバカスの原因となるメラニンの生成を防ぎ、美白の効果が期待できます。また、抗酸化作用もあるため、エイジングケアや風邪の予防、ストレスの緩和にも役立ちます。

 

*ポリフェノール
いちごに含まれるポリフェノールの一種「アントシアニン」は、疲れ目や視力改善など目の働きをよくする作用があります。また、「エラグ酸」にはビタミンC同様、メラニンの生成を抑制する働きがあるため美白効果が期待できます。

 

*カルシウム、マグネシウム
骨や歯を強くする「カルシウム」は、女性に多くみられる骨粗しょう症の予防効果が期待でき、「マグネシウム」は骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ役割をしてくれます。摂取比率はカルシウム2:マグネシウム1にするのが理想的だとされています。

 

*カリウム
身体の中にある不要なナトリウム(塩分)を排出する働きがあるので、ナトリウムを摂る際には意識して「カリウム」を摂るようにしましょう。

 

*キシリトール
ガムの成分としても用いられる「キシリトール」が含まれており、虫歯を予防する働きがあります。よく「キシリトール=ペットにとっては危険な食べ物」と言われがちですが、いちご100g(中型7粒程)に対して、0.362g程度です。

犬の体重1kg当たり0.2g以上で低血糖、1.6g以上で肝細胞壊死の可能性があると噂されますが、もし、いちごに含まれるキシリトールだけで低血糖値を引き起こさせようとするならば、2kgの小型犬の場合、中型のいちごを200g以上(14個以上)一気に与え、食べさせないと低血糖を引き起こす可能性を出すことは難しいですね。

 

*食物繊維
いちごに含まれる「ペクチン」とよばれる食物繊維には、整腸作用があるため、下痢や便秘を改善する働きがあります。また、不要になったコレステロールを身体の外へ排出させるため、血中の悪玉コレステロールの減少が期待できます。

 

*葉酸
赤血球の合成に欠かせない葉酸は、貧血を予防する働きがあります。

 

◆選び方

☆全体的に赤くムラがなく光沢があるもの

☆つぶつぶが立っているもの

☆ヘタの周りが白くなっていないもの(いちごは追熟しないので、収穫した状態で店頭に並びます。)

☆ヘタが緑色で上に反り返っているもの

☆パックものは裏を見て傷んでいないか確認する

☆実が大きいもの(小粒でも、形がふくよかに見えるもの)

 

◆調理のポイント

いちごのメインの栄養素、ビタミンCは、水溶性で水に流れ出やすいので、ヘタを取ってから水洗いはNG。また、鮮度が落ちるとそれだけ栄養素も落ちますので、購入したら早めに食べましょう。

 

◆保存方法

【冷蔵保存】(生食向き)目安1週間程

①市販のパックから出す。…輸送用のパックなので、保存には不向きです。

②水洗いしない。…余分な水分がある時は拭き取る。

③ヘタを取らない。…ヘタを切り取ると、乾燥が進みます。

④乾燥を防ぐ。…1粒づつペーパーに包み、ラップをして、乾燥を防ぐ。

保管はヘタを下にし、いちご同士重ならないようにタッパーに入れて蓋をする。
*野菜室(7℃~10℃)で保存

 

【冷凍保存】(加工向き)目安1ヶ月

注意点 生で食べるより、食感が変わり、甘みも落ちます。
シャーベット感覚で食べたり、スムージーやソースなどを作る加工調理に向いています。
冷凍したままか、半解凍にして食べると良いです。

①水でよく洗います。(ここで、ハリツヤがない場合は、レモン水を作り、10~15分つけて吸水します。)

②余分な水分を取り除きます。

③ヘタを取り除きます。

④保存容器、冷凍用保存袋などに入れます。

⑤お好みで砂糖を加えてまぶしておきます。

⑥冷凍します。

 

【乾燥保存】(加工向き)目安1年

いちごを干すと水分が抜けて、甘みが凝縮され、長期保存も可能になります。(ただしカラカラに乾いたものだけ。)

①水洗いし、ヘタを取り、水分をふき取る。

②7~8mm程度の厚さにスライスする。

③ザルやカゴにキッチンペーパーを敷き、重ならないようにいちごを並べる。

④4~5日程度天日干しをする。

⑤密閉できる容器(タッパーや瓶)に乾燥剤と共に入れて保存する。

干したいちごは、タッパーや瓶など密閉できる容器に乾燥剤と一緒に入れて、常温保存するか、ジップ付き袋に入れて、冷蔵保存します。

 

【加熱保存】

ジャムやソースに加工し、煮沸消毒した密封できる容器に入れて保存します。

 

 

(文章:西山育子准指導士
HP https://nagido.jimdo.com/
ブログ http://ameblo.jp/raisei-nagido/
Instagram @nagi_do2010

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