『完璧主義』を捨てた方がいい本当の理由。

Text by Yasuhiko Susaki

2016.03.10

私は、個人指導や講座の中でいろいろ質問を受けるのですが、その中で、非常に多く出会うのが、「完璧にやらないと気が済まないんですよ」という方です。

先日も、司法試験を目指している方で、一つ一つのページを完璧にやらないと、忘れるのではないかと不安になって、次のページをめくれないという方がいらっしゃいました。その方曰く、全然勉強が進まないそうです。税理士を目指している方でも、テキストにある表を全てきちんと暗記しないと、不安になるのだそうです。「この表が出たらどうしよう?」と…
社会保険労務士を目指している方が、「テキストを丸暗記するぐらいでないと、試験は通らないと、学校の先生に言われました。」と言って、毎日2ページは暗記しようとがんばっていらっしゃるそうです…

一般的に、「完璧主義は身体に悪いよ!」なんて言われますが、当の本人はそんなことは知っているのです。
「知っているんだけれど、変われないのは何でだろう?」
と悩んでいることがほとんどなのです。

では、どうしたらいいのか?
完璧主義だといかにあなたが損をし、そのままだとあなたの価値を高めるのは難しい
ということを心から納得する必要があります。

講座でいつもお話ししていることですが、『完璧』という基準は、決して掲げることをすすめられない基準です。理由は三つあります。
 (1) 決して達成されない基準だから
 (2) 今やる必要のないことまでやってしまいがちだから
 (3) マイナス思考の原因になる可能性が高いから

(1) 決して達成されない基準だから

 あなたは、『完璧だ!』と思ったことはありますか?「ある!」という方は非常に少ないと思います。一旦『完璧』に思えても、「それは何かを見落としているだけなんじゃないのか?」と不安が湧いてきたりします。
どんな状況でも、所詮人間のやること、神様でもない限り、もっと良くする余地は残されているはずです。最終目標を高く持つことは大いに良いことだと思いますが、あまりそれに固執すると、効率が悪くてしょうがないと思うのですが、いかがでしょうか?

(2) 今やる必要のないことまでやってしまいがちだから

パレートの法則というのがあります。『20:80の法則』という方がピンとくる方が多いかも知れません。簡単に説明しますと、「結果の80%は、20%の努力でもたらされ、残りの20%の結果はこれまた80%の努力でもたらされる。」ということです。

つまり、試験勉強でいうなれば、「1冊の本の中でテストに出る大切な部分は、20%程度ですよ。それで80点は取れます。残りの80%を勉強すると、さらに20点アップするかも知れません。」ということになります。

時間がタップリある人ならともかく、仕事をしながら試験勉強をしていらっしゃる方や、あれもやりたい、これもやりたいという方は、「どれが80点の結果をもたらす20%なのだろうか?」という探し方をすることをおすすめします。重箱の隅をつつくようなことは、好きな人に任せればいいのです。

(3) マイナス思考の原因になる可能性が高いから

実は、今回私が最もお話ししたかったのはこの理由です。面白いことなのですが、『完璧主義』の人は、『マイナス思考』を同時に持ち合わせていたりします。私の経験では、ほとんどの場合そうでした!

というのは、完璧でなければ気が済まないために、いつも 
「どこか不十分なところはないか?」 「何かワナはないだろうか?」「こんなトラブルが発生したらどうなるだろうか?」
などなど、不必要に神経質になったり、不安に思ったり、悪いことを考えたりしていたりするのです。
で、結局、
「まだまだ勉強不足だ。」 「これではダメかも知れない。」「自分は能力が低いのかも…。」「自信が持てない。」
というようにハマって行きやすくなる事例が多いです。

つまり、『完璧』を追求しすぎると、マイナス思考になりやすいという訳です。
で、脳は『考えたことを現実にする臓器』ですから、どうしても普段考えていることが、その人の人生の質に反映されて来るという現実があります。(この辺は話すと長くなるので、理由は割愛しますが)ですから、どんどん『想ったこと』が現実になり、ますますマイナス思考が根強くなっていきます。
私はマイナス思考が悪いとは申しません。良い、悪いというのは、本人が決めることだからです。ただ、普段出している結果が、本当に望んでいるものと違うのならば、変えてみてはどうでしょうか?と思うのです。どうしても普段の『想い』の状態、質をコントロールする必要がでてきます。

よく、「マイナス思考を何とかしたいです。」という相談を受けますが、まずは三週間、あなたのためにも、
『完璧主義』を捨てる努力
をしてみることをおすすめします。

そして、
「まずはこれで良い!次はもっと良くしよう!」
と、自分に言い聞かせてください。

ちなみに…拙著『愛犬のための手作り健康食』の中で私は、
「あなたのワンコが、痩せているか、太っているかの判断は、次の3つのポイントをチェックしてください」といっておきながら、2つしか書いていなかったり!
「アレルギーの体質改善には
1.*****
2.*****
3.*****
4.*****
5.*****
以上6つのポイントをおさえる必要があります。」
(5つしかねぇ~じゃんかよ!)ということをやっております。

しかし、読者からは「先生、私、間違い見つけました♪こういうの見つけるの、ちょっとうれしいです。」というようなメールしか来ておりません(ちゃんと読まれていないのか?)

そして、その出版の後も執筆依頼は止むことはなく、おかげさまで『愛犬のための症状・目的別食事百科』や『かんたん! 手づくり犬ごはん』はAmazonのランキングで上位となっております。ありがとうございます。つまりは…結構大丈夫でしょ♪

病気を治すときもそうですが、『症状を改善する』だけでしたら、薬でなんとかかなりますがことはできますが、『治癒』ということを考えたとき、どうしてもメンタル面が無視できません。
同じように、ビジネスや、勉強においても、『技』や『テクニック』をいくら修得しても、あるレベル以上になると、メンタル面のコントロールが非常に大きなウェイトを占めてきます。

須崎はがんばっている人には、それ相応の結果を出して欲しいといつも考えております。ですから、「もう少し報われても良いような…」と思われる方は、ぜひ、望む結果が出るように精神状態をコントロールするということを思い出してくださいね。

「まずはこれで良い!次はもっと良くしよう!」
こういうゆとりをもつことで、集中力を妨げる様々な要因が吹っ飛んでくれるでしょう!

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