専門家に「これが限界です」と宣告されても諦めない気持ちを育む

Text by Yasuhiko Susaki

2016.10.11

 

この記事は、「余命宣告」の様な強烈なこと(誹謗中傷も含む)を他人に言われた方を応援するために作りました。

文中の例が「この病気は一生治らない」と余命宣告されたペットに関する内容ですが、余命宣告は「最終通告」などと、あなた様の身の回りのことに置き換えてお読みいただき、そして、なにかのお役に立てれば幸いです。

 

 

私は獣医師として、安易な余命宣告はしたくない

私は獣医師として、余命宣告はしない立場を取っております。

もちろん、余命宣告をする医師・獣医師を批判しているのでは無く、私はそういう考えですということだけで、ケンカをしたいわけではありません。

 

ケースによっては、現実的に余命宣告すべき様な状態であり、飼い主さんに心の準備をしていただく状況かもしれません。

ただ、当院には余命宣告されたペットが多数連れて来られるので、「余命宣告されたこと」に「打ちひしがれた飼い主さん」と接していると、「それ以外の考え方や可能性はあるんじゃない?」と思うのです。

 

「専門家は、出来ないことの言い訳のスペシャリスト」などと揶揄されることがありますが、本来ならば、「専門家は、問題解決のスペシャリスト」でありたいと思っています。

「このままいったらあと数ヶ月だけど、こんな変化を起こしたら、治る可能性が出てくる」

なんて表現をして、飼い主さんの希望を繋ぐお手伝いが出来たらなと思います。

 

 

「可能性が無い」ことの暗示

脳は、考えたことを現実に反映させる臓器です。

思考の内容がどんな内容であったとしても、「考えた通り」になりやすくなります。

ですから、「出来る!」と思ったら、「達成するための行動」を行い、「無理っ!」と思ったら、「行動しないための行動」を探し出し、実行します。

タイトルの様な、「これが限界です」とか、「一生治らない」などという強烈な言葉は、心に擦り込まれて「暗示」がかかり、「うちのペットはもう、一生治らないんだ…」と受け入れ、身体すらその様に行動し、反応することになりがちです。

 

 

余命宣告は大きなお世話

もちろん、現実的に「一生治らない」結果になってしまうこともあるかもしれません。

しかし、健康を取り戻す可能性がゼロだと、誰が断言できるのでしょうか?

生物は100%が無いからこそ、生物なのです!

 

こんな理由から、僕は

●余命宣告

●一生治りませんという宣告

は「大きなお世話!」と思い、切り捨てております。

 

 

可能性の扉を閉じる暗示で可能性をさぐらなくなる

また、人は「うちのペットは一生治らない」と暗示にかかると、「治る可能性」を探そうとすらしなくなりがちです。

そして、周りがそんな人を見かねて、「健康を取り戻すための可能性」の話を提示すると「ありがとう。でも、どうせこの子は治らないの…」と、可能性の扉を自ら開こうともせず、閉じたままの方が、驚くほど多いものです。

そのくらい、「あなたのペットは一生治りません」という言葉は、強い暗示となるのです。

 

ひょっとして、その暗示が無かったら、同じ状況の人でも、頑張ろうとしたかもしれませんし、実際に頑張ったかもしれません。

でも、「一生治らない」と言われて、精神的に大打撃を受け、何とか落ち着かせようと思って探した着地点が「受け入れて、一切を諦めること」だったりするものです。

 

ただ、「これは諦めてしまっていいものか…?」と内心では迷っている方がいらっしゃるのも事実です(ほとんどだと思いますが…)。

そんな方に、「確かに、言われてみればそうだ!」という視点をご紹介したいと思います。

 

 

私達は今得ている結果を得ることに成功している

とても大切な考え方として、

私たちは今得ている結果を得ることに成功している

というものがあります。

 

ということは、今までやって来たことの積み重ねで「この結果」を得ているわけですから、違うことをしたら、違う結果になる可能性が出てきます。

望む結果が得られないなら、違うことをやれ、なんでもいいから。

by リチャード・バンドラー

という言葉もあります。

 

通常のやり方、セオリー通りの方法で、望む結果が得られないなら、同じ様な手法をさらに一生懸命やるのではなく、全く違うアプローチを選択する勇気と行動力があったら、人生は変わるかもしれませんね。

だからこそ、「今までやって来たこと、信じてきたことは一旦脇に置いておこう!今までやったことのない事をやり、考えたことの無い様な思考をしてみよう!」ぐらいの気持ちが大切です(全否定しろと申し上げているのではありません)。

なぜなら、今までの考え方や行動では、現状を産むことに成功しているからです。

 

 

未来はどう展開するか解らない

ひょっとしたら現状が望む方向に変化するかもしれない…。

ひょっとしたら「ダメ」かもしれない…。

 

でも私たちは100%が無い「生物」だから、やってみないとわかりません。

もしあなたが、やってみたところでやっぱりダメだったときに「やっぱりダメだった…やるんじゃなかった…」と思う可能性が高いなら、最初から諦めても構わないでしょう。

でも、「ダメかどうかはやってみなければわからない!ダメかもしれないけれど、この状況をこのままにしておきたくないから、私は行動します!望む結果になる様に、私は中途半端にでは無く、全力で取り組みます!そして、結果は受け入れます!」という考え方でしたら、「望む結果に繋がりそうな選択肢」を探して、実行してみるのもありだと思うのです。

そんな気持ちで暮らしていらっしゃる飼い主さんのお役に立てる様、私も日々研鑽しておりますし、これからも頑張ります。

 

諦めても良いし、諦め悪くてもいい。

私達は多様性の世界で生きています。

周りの意見を参考にしつつ、流されずに、後悔しない選択をしたいものですね。

 

あなたは、すぐ諦めますか?それとも、諦め悪く生きていきたいですか?

 

どちらでも良いんですけど、あなたが自由に選べることは忘れないでください。

 

 

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