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ヒマラヤ山脈の秘境、ルナナ村。都会から来た若い先生と、村の人たち・子どもたちの心の交流を描いた感動作。

2021.04.11

秘境の地で、
伝統を守りながら生きる人たち

標高4,800メートルの地にあるブータン北部の村ルナナ。ブータン民謡が響きわたるこの村で暮らすのは、大自然とともにある日常に幸せを見つけ生きる大人たち。そして親の仕事の手伝いをしながらも、“学ぶこと”に純粋な好奇心を向ける子どもたちだ。

人口わずか56人のルナナには、電気も携帯電話もない。『ブータン山の教室』に登場するのは、実際にルナナで暮らす人々だ。ブータンの新鋭、パオ・チョニン・ドルジ監督は、人々の笑顔あふれる暮らしを圧倒的な映像美で映し出した。

グローバル化が進み、世界の景色が単一化するいま、この作品は私たちに“本当の豊さとは何か”を教えてくれる。

人生を変える旅へ
──パオ・チョニン・ドルジ監督の言葉

“国民総幸福の国”と言われるブータンは、世界で最も幸せな国であると言われています。
しかし、そこでいう「幸せ」とはいったい何を指しているのでしょうか。ブータン人はみな、本当に幸せと言えるのでしょうか。
皮肉なことに、多くのブータン人がそれぞれの幸せを求め、華やかで近代的な都市に移住するようになっています。

この作品で、私は主人公ウゲンの“幸せを探す旅”を描きたいと考えました。
彼は、自分の夢を叶える旅に出る前に、自分では考えもしなかったような旅を強いられることになります。
彼は、「現代社会」という言葉からはほど遠い世界に渋々身を置くことになるのです。
この旅を通して、彼は自分自身が必死に探しているものが何かを理解し、幸福とは終点ではなく、旅の途中にあるということを悟るのです。

この作品は、ルナナに実際にある学校で撮影されました。
ヒマラヤ山脈の氷河沿いにある集落で、一週間以上かけてトレッキングしなければたどり着けない場所にあります。
「Lunana」は、「闇の谷」「暗黒の谷」を意味しています。
遥か遠くにあり、光が届かない場所。いまでも電気が通っておらず、携帯電話も通じません。
そのため、映画の撮影では太陽電池を利用しました。

孤立した村のため、村人のなかにはほかの世界を見たことがないという人も少なくありません。
そんな彼らに、映画の主要な役を演じてほしい、と私は考えたのです。

STORY

思いがけない場所で見つけた、
生きることの喜び

現代のブータン。教師のウゲン(シェラップ・ドルジ)は、歌手になりオーストラリアに行くことを密かに夢見ている。
だがある日、上司から呼び出され、標高4,800メートルの地に位置するルナナの学校に赴任するよう告げられる。一週間以上かけ、険しい山道を登り村に到着したウゲンは、電気も通っていない村で、現代的な暮らしから完全に切り離されたことを痛感する。

学校には、黒板もなければノートもない。そんな状況でも、村の人々は新しい先生となる彼を温かく迎えてくれた。ある子どもは、「先生は未来に触れることができるから、将来は先生になることが夢」と口にする。

すぐにでもルナナを離れ、街の空気に触れたいと考えていたウゲンだったが、キラキラと輝く子どもたちの瞳、そして荘厳な自然とともにたくましく生きる姿を見て、少しずつ自分のなかの“変化”を感じるようになる。

 

2021年4月30日(金)全国ロードショー

『ブータン 山の教室』(配給=ドマ)

監督・脚本: パオ・チョニン・ドルジ
出演: シェラップ・ドルジ、ウゲン・ノルブ・へンドゥップ、ケルドン・ハモ・グルン、ペム・ザム
文部科学省特別選定(家庭向き) 文部科学省選定(少年向き、青年向き、成人向き) 厚生労働省社会保障審議会推薦
日本語字幕: 横井和子 字幕監修: 西田文信 
後援: 在東京ブータン王国名誉総領事館 協力: 日本ブータン友好協会 
配給: ド マ  宣伝: VALERIA
2019年/ブータン/ゾンカ語、英語/110分/シネスコ /英題『 Lunana A YAK IN THE CLASSROOM』

 

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