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エドワード・スタイケンが撮った子どもたちのために必要なものたち。 写真集『The First Picture Book』。

2021.07.10

赤ちゃん達の毎日、ぬいぐるみや目覚まし時計、ミルク。
かつて愛されて育ったわたし達は、この写真集によってその愛を思い出すでしょう。

アメリカを代表するカメラマンで、ヴォーグ誌等ハイ・ファッションを含む風俗写真で活躍したエドワード・スタイケンによる、『The First Picture Book』の24枚の写真が素晴らしい。 

わたしが持っているものは、1991年の復刻版です。原版の1930年版と同じくエドワード・スタイケンの娘メアリ・スタイケン・カルドロンが序文を添え、1991年版では作家ジョン・アップダイクの文章で締めくくられています。

子ども達のための初めての本として作られた、とても愛らしい『The First Picture Book』は、記憶の彼方のノスタルジックな色褪せ具合を絶妙に見せてくれます。児童図書の1つとはいえ、これは大人の心にも不思議なぬくもりを呼び起こします。広く知られたエドワード・スタイケンの、最も魅力的で最も知られていない作品集とも言えるでしょう。

赤ちゃん達の毎日、ぬいぐるみや目覚まし時計、ミルク。かつて愛されて育ったわたし達は、この写真集によってその愛を思い出すでしょう。写真集というより写真による絵本のような、温かみに溢れるこの『THE FIRST PICTURE BOOK』を眺める度に、場所がアメリカであっても、日本であっても、忘れられないあの日々を糧に、わたし達は生きて在るのだという事に気付くのです。

 

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