RECIPE

基本のだしの引き方を、あなたは知っていますか?世界に誇れる、美味しく、安全でノンカロリーに近い健康的なだしを使ったレシピ3品。

Text by Hiroko Ochi×Photo by Design Studio Paperweight INC

2017.07.19

RECIPE COLUMN

だし
近年日本のだしが、世界の国々から注目されるようになってきた。
諸外国のだしが骨や筋、野菜などを、長時間かけて煮てとるのに比べ、日本では、だしを引く材料となる昆布やかつお節を、多くの時間と手間をかけて作り、これらを使って、簡単に短時間でだしを引くことが出来る。美味しい上澄み液をいただくようなもの。昆布とかつお節は日本人が作り上げた、だしの素のように思える。
世界に誇れる、美味しく、安全でノンカロリーに近い健康的なだしを、まず日本人が日常的に使ってほしいものである。

昆布
昆布といえば、

  • (1) 真昆布(山だし昆布ともいう。)道南産。上品なうま味があり、澄んだだしがとれる。
  • (2) 利尻昆布 稚内、利尻島、礼文島などでとれる。透明できりっとした風味のあるだしがとれる。
  • (3) 羅臼昆布 羅臼近辺でとれる。濁るがコクのある、濃厚なだしがとれる。

以上が代表格である。これらの昆布は等級にもよるが、一般家庭が日常的に使うには少々高価である。
この紙面のレシピでは、一般家庭向きに、天然日高昆布を使用した。使用する分量、引き方を守れば、良いだしが引けると思う。
【保存法】湿気を避け、密閉できる容器に入れ、暗い場所におく。

かつお節
かつお節は卸したかつおを煮て干し、乾燥させながらつくる。これが荒節。それに黴つけしたものが枯れぶし。味、香りともに枯れぶしが良いが、日常的には荒ぶしを削った、花かつおを使うと良い。
【保存法】光と湿気を遮断する。封を切ったものは密閉できるポリ袋に入れて、フリーザーで保存する

だしの取り方

<材料>
水………1リットル
昆布………20g
かつお節………20g

<作り方>

  • (1) 分量の水に昆布をつけて、30分おく。
  • (2) (1)の鍋を中火弱の火にかけ、鍋の縁や底、昆布に小さな泡がついたら、弱火にする。
  • (3) 沸騰しないようにして、昆布に爪が立ったら(指2本の爪で昆布をはさみ、爪と爪があたる。)昆布を引き上げる。これが昆布だし。
  • (4) 昆布だしを沸騰させ、アクをとる。
  • (5) 火を止めて、大匙2杯の差し水(水をつぎ足すこと)をし、かつお節を加え、1分ほどそのままおく。
  • (6) キッチンペーパーをしいたザルに(5)を静かに移し、漉す。

ゼリー寄せ

<材料>2人分
・だし………150cc
・みりん………小匙2
・淡口しょうゆ………小匙1
・塩………小匙1/4
・板ゼラチン………2.25g
ささ身………1/2本
・だし………100cc
・塩………ひとつまみ
エビ………中4尾
・片栗粉………適宜
・塩………少々
オクラ………2本
パプリカ(黄色)………1/6個

<作り方>

  • (1) 板ゼラチンは冷水につけて、もどす。
  • (2) だし150ccとみりんを火にかけ、沸騰近くなったら、塩と淡口しょうゆを加え、火を止める。70℃くらいになったら、水気を切った板ゼラチンを加えて溶かす。あら熱をとって、ボウルに移す。
  • (3) ささ身の筋を取り、7~8mm角に切る。
  • (4) エビは背ワタを取って、カラをむく。身はボウルに入れて、片栗粉と塩を加えて軽くもみ、水で洗って、水気をふく。身を3つに切り分ける。
  • (5) 小鍋にだし100ccと塩ひとつまみを入れて熱し、(3)のささ身を煮る。煮えたささ身は取り出し、冷ます。
  • (6) (5)の煮汁で(4)のエビを煮て、冷ます。
  • (7) オクラは茹でて冷まし、小口から5mm 厚さに切る。
  • (8) パプリカは7~8mm角に切って、茹でて冷ます。
  • (9) (2)のボウルを氷水で冷やしながら、ゴムベラで静かに混ぜる。トロリとしてきたら、(5) (6) (7)の具を加え、静かに混ぜ合わせてグラスに入れ、冷蔵庫で冷やし固める。

茶巾絞り形
<材料、分量はほとんど同じ。板ゼラチンの分量だけが多くなり、3.5gにする。>

<作り方>
グラス用の作り方の(8)の具を加えて静かに混ぜ合わせるところまでは同じ。そのあと茶巾絞りの形にする。

  • (1) 汲出し茶碗などの容器の内側にラップをしき、グラス用の作り方(8)のゼリー液を入れ、茶巾絞りのようにして口を閉じ、輪ゴムで縛る。
  • (2) (1)を氷水につけて、冷やし固める。
  • (3) 固まったら、ラップをはずして器に盛る。

RECIPE COLUMN

食欲も落ちがちな蒸し暑い夕べ。そんな時には吸物代りに、喉越しの良いゼリー寄せにしてみては如何?一口含んだときの冷たい口どけ、喉をスーッと通り過ぎたあとのだしの香り。この一品で体がシャンとするような気がします。

サラダのジュレドレッシング

<材料>2人分
・だし………100cc
・みりん………………大匙2
・淡口しょうゆ………大匙1
・塩………小匙1/5
・米酢………大匙1
・板ゼラチン………2g
ささ身………2本
エビ………中4尾
塩ワカメ……… 20g
きゅうり………1本
塩………少々
オクラ………4本
パプリカ(黄色)………1/6 個

<作り方>

  • (1) 板ゼラチンは冷水につけて、もどす。
  • (2) 小鍋にみりんとだしを入れて火にかけ、沸騰近くなったら、塩と淡口しょうゆを加えて火を止め、米酢を加える。70℃くらいまで冷めたら、もどした板ゼラチンを加えて溶かし、ボウルに移して冷ます。
  • (3) (2)のボウルを氷水で冷やしながら、ゴムベラで静かに混ぜ、ゼリー状にする。
  • (4) ささ身は筋を取り、茹でて冷まし、ほぐす。
  • (5) エビの背ワタを取り、塩水で洗って水ですすぎ、茹でる。冷めたら、カラをむく、
  • (6) きゅうりは縦二つに切って種を除き、斜め薄切りにして、塩をしておく。しんなりしたらさっと洗って、絞る。
  • (7) オクラは茹でて冷まし、小口から5mm厚さに切る。
  • (8) パプリカは5mm×4~5cmのスティック状に切る。
  • (9) 器にワカメをしき、ささ身、きゅうり、オクラ、エビ、パプリカを盛る。
  • (10) (9)に(3)のジュレドレッシングを添える。

料理教室主宰・レシピ考案
越智裕子

大学卒業後、大阪あべの辻調理師学校に入学。卒業後、同校の学術出版部に奉職。主として製菓、西洋料理の原稿を担当。
退職後、1995年から自宅キッチンにて料理教室を主宰、今に至る。
2000年から数年コープこうべカルチャーセンターにて講師を勤める。神戸在住。

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