
ベッドに入ると、いつも眠れません。右を向いたり、左を向いたり、腕を上げてみたりします。ですが、眠れないので、一回起きます。そして、ベッドに戻り、また同じことを3回くらいして、なんとか眠れます。毎日、その繰り返しです。
悩みがあるわけではありません。体は疲れています。なので、どうしてかわかりません。ベッドに入ってすぐに眠れないのはどうしてですか?
30代 男性 工場勤務 静岡県 野崎浩介さん
須崎からのアドバイス
条件反射が出来ているのかもしれません
野崎さん、ご質問をありがとうございます。そして、毎朝「1分間集中力メルマガ」をお読みくださり、重ねてありがとうございます!
「ベッドに入ってすぐに眠れない」というご相談もよくいただく内容です。明日朝早いのに眠れない…なんて状態になると、焦って余計に眼が冴えてしまいますよね。
そもそも私がシルバメソッドのセミナーで「睡眠のテクニック(眠りたいときに自由自在に眠れるテクニック)」を解説する際に、「私は眠れないことがないので、このテクニックは使ったことはありませんが…」という前置きをするため、「どうやったらそんなことになるのか?」とご相談を受けるのです。で、実際にご相談に乗ると、単純に睡眠に関すること以外の課題が出てくることがほとんどでした。
通常は未解決な気になることがある
相談でヒアリングをしているとだんだん分かってくることですが、通常は、
●意識していない
●意識しないようにしている
●私に隠している
●ご自身が睡眠とは関係ないと思っている
===
未解決の気になること(悩みや不安)
===
があるものです。
それを内部でモヤモヤと考えているために、脳が興奮してきて眠れない・眠りが浅いという状態になっていることがほとんどで、それを解決する方向で考えると、睡眠のテクニックなど使わなくても眠れる様になるものです。(もちろん、軽い悩みなら、睡眠のテクニックで眠れます)ですから、無いとはおっしゃいますが、「悩みというほどでは無いけれど、気になることって無いかな?」とまず自問自答してみてください。
今回は、それがなさそうだということですので、「悩みは無い」というケースとしてアドバイスさせていただきます。
眠れるようになるために知っておきたい予備知識
ですから、ここで、今後の解説を分かり易くするために、知っておいていただきたいことを3つお話させてください。
1.私たちは今得ている結果を得ることに成功している
2.パターン
3.脳をリラックスさせる方法
順番に解説させていただきます。
私たちは今得ている結果を得ることに成功している
これは、人生における原理原則ですが、
===
私たちは今得ている結果を得ることに成功している
===
のです。
ということは、野崎さんが「眠れない」ことに成功していらっしゃるということです。こう申し上げると、気分を害される方がたまにいらっしゃいますが、当メルマガの登録歴の長い方は「なるほど!ということは、現在得ている望まない結果に繋がる原因を排除し、望む結果に繋がる様な原因を洗濯して実行すればいいのですね!」とご理解いただけます。
そうです!物事(結果)には必ず原因があります。ですから、欲しい結果に合わせた選択肢を選んで、行動すればいいのです。
そこで、その選択肢を適切に選ぶためには予備知識が必要ですから、まずは「人はパターンで行動する」について解説させていただきます。
人はパターン(条件反射)で行動する
人は、意識しているか否かに関係なく、日々何らかの「パターン(慣れ)」で行動しています。例えば靴を履くとき、右足から履かないと気持ち悪い…という方がいらっしゃいます。かと思いきや、左足から履かないと気持ち悪い…という方もいらっしゃいます。もちろん、どちらが正解で、どちらが間違っているということではなく、そういう方がしっくりくる「パターン」が出来上がっているというだけのことです。
イチロー選手が打席に立ったときや、ラグビーの五郎丸選手が蹴る前の一連の動作は「ルーティン」と言われ、注目されました。これと同じで、眠るときにも人それぞれのルーティンがあり、それは繰り返せば繰り返すほど強化され、パターンが形成されます。
そうすると、例えばおとといの晩、
布団に入った
↓
「今夜は眠れるかなぁ(眠れないかもしれない)」
↓
「身体は疲れているんだけどなぁ(目は冴えてきた)」
↓
「羊を数えてみよう(だんだん頭が冴えてくる)」
↓
「あーっ!眠れない!」
という経過を辿ったとしましょう。
そして続く昨晩、
布団に入った
↓
「今夜は眠れるかなぁ(眠れないかもしれない)」
↓
「身体は疲れているんだけどなぁ(目は冴えてきた)」
↓
「羊を数えてみよう(だんだん頭が冴えてくる)」
↓
「あーっ!また今日も眠れない!」
という経過を辿ったとしましょう。こんなことを今夜も考えたら、「このパターンが強力に脳にプログラムされる」ことになります。
特に、これもシルバメソッドで学ぶことですが、ある程度リラックスした状態で考えたことは潜在意識にダイレクトに入っていくため、影響力が強く、ですから「眠る前にうまくいった状態をイメージしましょう」というアドバイスが世の中にあるのです。ついでに、深夜にボーッとテレビショッピングの番組を見ていると、なぜか欲しくなってくるのはこのためかもしれません(笑)。ですから、現在はこの様なご相談をされているということで、かなり強力なパターンが出来上がっている可能性があります。
でも、ご安心ください。出来たパターンは、後から変更も可能なので♪この様に、パターンは誰にでもあり、日常生活で知らず知らずのうちに形成されるという特徴があり、知らず知らずのうちに形成されるから、どうしたらいいかわからないと悩む方が少なくないのです。ということで、パターンを変える必要があるかもしれないということを覚えておいてください。
次に、眠れない状態とはどんな状態か?というところから考えてみましょう。
眠れない…とは?
睡眠に入るためには、脳がリラックスしていることがポイントです。
意識の表面に出てこない「気になること」を抱えていたりすると、潜在意識でいろいろ考え始めるため、「悩みが無いのに眠れない…」という認識になることが少なくありません。
ただ、本質的な解決をしなくても、脳をテクニックでリラックスさせることで大抵は眠れますので、
●問題を解決すること
●脳をリラックスさせて眠ること
は分けて対応が可能です。
もちろん、脳をリラックスさせるテクニックを用いても眠れない様な場合は、問題解決に取り組む必要がでてきますが…。
解決策1→脳をリラックスさせる
脳をリラックスさせる方法はいろいろありますが、そのうちの一つに「カウントダウンをする」があります。
===
床についたとき、天井の高さ当たりに数字の「100」を文字でイメージします。
それができたらまぶたを閉じて、一呼吸毎にカウントダウンを行ってみてください。
私は、シルバメソッドの講師をやっているためか、3→2→1ぐらいで眠れますが、まずは100→99→…→1とカウントダウンしてみてください。
===
パターンの形成度合いによっては、もっとリラックスが必要なことがありますので、数字をもっと増やしたところから初めて見ることが必要かもしれません。いずれにしても、カウントダウンをするとリラックスするように身体は出来ているようですので、それを活用しない手はないですね。
解決策2→熟睡できているイメージ
先ほども申し上げましたが、眠るときに
===
布団に入った
↓
「今夜は眠れるかなぁ(眠れないかもしれない)」
↓
「身体は疲れているんだけどなぁ(目は冴えてきた)」
↓
「羊を数えてみよう(だんだん頭が冴えてくる)」
↓
「あーっ!眠れない!」
===
というパターンを形成して「眠れなくなることに成功している」ならば、「今日は眠れる!」というイメージをすることが「新しいパターン(習慣)」を形成する上で重要です。
===
布団に入った
↓
「脳がリラックスしていく…(リラックスしたら熟睡できる)」
↓
「身体からどんどん力が抜けていく…(リラックスしたら熟睡できる)」
↓
「カウントダウンもしている(だんだん意識が薄れていく)」
↓
「今日からは朝までぐっすりねむれる…」
===
という様なイメージです。
今まで、これとは逆のプログラムを脳にして来たわけですから、そうではないプログラムをこれから次々としていくことで、過去の「望まない結果に繋がるプログラム」の影響力が薄れていきます。ぜひ、お試し下さい。もし、難しければ、シルバメソッドを受講していただければ、直接アドバイスさせていただきますので、ご活用下さい!
思い込みが邪魔をしている?
もう一つ、悩みは無いけれども、普段の「思い込み」が、眠る邪魔をしているかもしれません。
●ゴールデンタイム(22時ー2時)に眠らないといけない
●一日に8時間眠らないといけない
などなど…
人には個人差があり、いろいろな事情、条件があります。ですからこういう情報は、一般的にはそうかもしれませんが、そうで無い人だっているのです。現に私は、ゴールデンタイムに眠ったことなどございませんが、ゴールデンタイムに眠っている人より肌つやが同等かそれ以上に良い自信があります。(笑)
また、一日の睡眠時間は3-4時間半くらいですが、これは目覚まし時計で起きるのではなく、ガバッと目が醒めるので、自然な覚醒ですし、昼間に眠くなることもほとんどありません。現にスタッフからも「須崎から眠いという言葉を聞いたことがない」と言われます。もちろん、人間ですから、時々眠くなるときもありますが、スタッフからは「珍しいですね」と言われます。(笑)
そんな私の思い込みは
===
健康の秘訣は暴飲暴食、不眠不休で、不規則な生活を規則的に行うことです。
人は、鍛えれば鍛えるほど強くなります!
死んだら、いくらでも眠れます!
私は、死ぬまで生きるから大丈夫です!
===
です。(笑)
もちろん、全ての方におすすめすることではございませんが、先日の健康診断でも、「それだけの暴飲暴食をしているのに、内臓が傷んでいないのは、よっぽどからだが丈夫なんだろうね」と言われました。「無理無茶をしよう!」などと誘導するつもりは全くありませんが、その逆で「変なことになったらどうしよう…」と心配しすぎると、そんなふうになることに成功するのではないかなと、自身の経験と、相談の改善例からも感じます。ですので、悩みは無くても、「普段の思い込みが睡眠の邪魔しているのではないか?」という視点は持っておかれた方が良いかもしれません。
須崎の場合
ちなみに私は、
●できるだけ眠りたくない(やりたいことが沢山あるから)
●生き物としてもう無理…という電池が切れた状態になったら眠る
ことにしております。
これに、
●シルバメソッドで学んだリラックスの習慣
●動物診療技術を習得する上で学んだ肉体ケアの方法
を合わせているからか、先のお医者さまのコメントの様な評価を得ています。
もちろん、人なんていつ死ぬかは分かりませんが、そんなこと考えたり、心配しても仕方ないので、今、目の前にあることに全力で取り組みたいものです。ぜひ、野崎さまもいろいろな可能性を考えて、眠れない原因を探り、それを排除して、安心してお休みになれることを願っております。
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